インパクト

農民

ラデシャムさん

ラデシャムさん

ラデシャムさんには3人の息子とたくさんの孫がいます。彼は2008年にプレオーガニックコットンプログラムに参加し、オーガニック栽培への移行を終えました。プレオーガニックコットンプログラムに参加してから、12か月の生活費に相当する5万ルピーが毎年貯まるようになったと言います。その理由は、それまでの慣行栽培で使っていた高価な肥料や遺伝子組換え種子を購入する必要がないからです。

この5万ルピーはコスト削減による結果で、以前使用していた農薬の費用約1.1万ルピーと綿花収入約3.9万ルピーを合わせた金額です。収入が増えたことでラデシャムさんは2年後、家を修復して屋根を付けることができ、家族はプライバシーを確保することができました。彼は嬉しそうに、借金から解放され貯金で次は井戸を作る計画をしていると語りました。

プレオーガニックコットンの利点は、収入の増加だけでないとラデシャムは言います。「農薬と殺虫剤は畑に大きなダメージを与えます。我々はもう農薬や殺虫剤は使いません」と語りました。

ゴパールさん

ゴパールさん

ゴパールさんは2009年にプレオーガニックコットンプログラムに参加しました。プレオーガニックコットンを始めて最も良かったことは、農薬や殺虫剤を買うためのローンが減ったことだと語りました。

ローンの残額は1年間で3.5万ルピーから2万ルピーに減りました。もし自家製の肥料を使い続ければ、ローンは完済すると彼は期待しています。また肌や健康にダメージを与える農薬を使わなくなったことから、農作業が楽になったと話しました。

シヴラムさん

シヴラムさん

「私がオーガニック農法を始めた理由は、私の健康のためだけではありません。農薬が地面に沁み込み、井戸水を飲む牛から取れるミルクを子どもが飲みます。これも気になるからです。化学薬品の影響をもう考えなくていいことが嬉しいです。さらに畑の土は養分を取り戻したと感じます。」オーガニック栽培では収穫量が減る可能性があるというデータがある一方、シヴラムさんのコットンの収穫量は上がったと語りました。

コットンの生産組織

ラジエコファーム(2008年~2013年)

M/S.RAJ ECOFARMRS

「プレオーガニックコットンプログラムについて、農家は最初とても懐疑的でした。多くの農家がなぜオーガニック農法が自分たちにとって有益なのかを理解していませでしたし、農薬の使用を止めることで収穫量が下がるのではないかと懸念していました。ですがプレオーガニックコットン開始から1年後、プレオーガニックコットンプログラムに参加意欲のなかった農民たちが、近隣の農家の収入が上がった事に気付き始めました。さらに近隣の農家からローンが減り土の質が良くなったというポジティブな良い意見を聞くようになったのです。結果的に、オーガニック栽培の開始を求める人々が増えはじめ、今では4,000人の農家が参加を希望しています。」